アネスラボ・クリニック・コンサルティング

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【クリニック開業】クリニック開業準備期間について

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新年あけましておめでとうございます。

2019年の私のテーマは健康維持、経営安定、新規事業創設の3つです。

前回は開業する立地について記事にしました。

<開業準備編>麻酔科医が開業医になってみてわかったこと(その2)立地選び - anes-lab’s blog

今回は私の開業準備にかけた期間について書いていきます。

 一般には1年以上、早い先生は半年?

私が開業を意識し始めたのは開業の2年前くらいでした。職場に対して強い不満があったとかではないのですが、医局で出世していくかそれとも一国一城の主人となるかを考えたときに、あまり前者のメリットが感じられず(先輩医師たちの疲弊ぶりをみて)後者で頑張っていくことを決意したのでした。

ちょうど麻酔科専門医の試験が終わり、合格が判明した頃に具体的に開業に向けた取り組みを始めたことを覚えています。

私の麻酔科医局で開業は一種のタブー扱いされており(過去にネガティブな理由で開業して辞めていった先生が複数いたため)周りに相談することもできませんでした。そのため、開業コンサルタントに入ってもらい開業する道を選択しました。

開業コンサルの担当者曰く、慎重派の先生はそれこそ数年単位で準備をしつつ雇われ院長などで経験を積んでから開業されるし、勢いのある先生は半年程度で一気に開業してしまうとのことでした。平均すると1年半程度が妥当ということでしたので、私も御多分に洩れずそれくらいの期間をかけて開業に至ることにしました。

実際の開業スケジュール

文章で書くより表にしましたのでご覧ください。

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表は横軸が時間軸で、ピンクがクリニックのハード面、黄色がクリニックのソフト面を表しています。大枠が決まり、だんだん中身が具体化して、最後に細々という流れ。

開業地選定・資金調達が開業のヤマ場

何よりヤマ場は表左上の開業地選定、資金調達でしょう。

まずはマーケティング思考をフル回転させて物件を選ぶ必要があります。クソ物件をつかまされた場合、いかにハード・ソフト共に優れていても失敗します。それほど慎重に選んでください。私は坪単価2万円と非常に高額な物件でしたが、立地と地域の発展性を考えてその物件のお話が入ったら即決しました。

そして資金調達ですが、なるべく借金を負いたくないという安定思考から資金が貯まるまで開業を先延ばしにしている医師を散見しますが、いい立地はすぐに借り手が見つかりすぐに無くなりますのであまりおすすめしません。借りられるなら外部から資金調達して早く事業を始めるべきだと思います。

私はそれまで事業計画書を作ったことはなかったですし、銀行との交渉などしたことなかったので、会計事務所立ち会いのもと銀行融資担当者と面談し数行で競わせることで有利な条件で資金調達することができました。

いずれも失敗できない、高い専門スキルが必要ですので、極端なDIY*1派医師でなければコンサルや専門家に入ってもらうべきであると思います。

ハード・ソフト両面でクリニックの屋台骨を作る

いよいよ資金が調達できたらクリニックの中身を作ります。

私は元々カフェやホテルで過ごす時間がすごく好きで、そこでの雰囲気がクリニックでも少し味わえたらいいなと漠然と思っていました。病院やクリニック然とした空気感が大嫌いだったので、それを払拭できるようなものにできたらいいなとイメージを膨らませていました。

インテリアの写真集やムック本なんかを読みながら「これいいな」とか印つけていって、内装担当のデザイン事務所にイメージを伝え共有しました。

デザイナーも親身になって色々提案して頂き、現在の内装に落ち着きました。結構気に入っています。

実務的な内容についてマニュアルなどを作成していきますが、実際に動いていない状況で作っても「絵に描いた餅」で実際に使うと全く使えないものが出来上がるので根を詰める必要はないと思います。

ただし、非常に重要なこととして「ミッション・ビジョン・バリュー」の設定は行っておくべきでしょう。

詳細な説明は省きますが、要はクリニックが向かうべき方向性を示す標語みたいなものです。これを最終的な決定の拠り所として機能させます。

私たちのクリニックのミッションは「医療を通じて社会に活力を創造する」、ビジョンは「患者様から、地域社会から、社員から信頼されるクリニックを作る」です。いずれも抽象的ですが、抽象的であればあるほど良いのです。それぞれのスタッフが独自に解釈し、自分自身で判断し行動することこそが最も重要であると私は考えます。

やはり1年半くらいが妥当?

私の実体験からは、1年半より長いと間延びした感じ、短いとかなり忙しく決定していく感じになると思います。

特に開業から一番離れた初期の頃に、重要なイベントや方向性を決定するシーンが多いため、その部分にはなるべく時間をかけた方が良いと思います。

まとめ

今回は開業準備期間について記事にしました。開業準備は長丁場ですし、いろんな決定事項が並行して発生してくるので疲れますが、クリエイティブで楽しいです。とくに開業直前などは文化祭前夜感があってアガります。自分の理想とするクリニックをあなたも作ってみませんか。

*1:do it yourselfの略。何でも自分でやりたがる人。器用な医師にありがち